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ウィッグの助成金、自治体による差は10倍以上?

抗がん剤治療などの影響を受けると、頭髪の脱毛もみられます。
脱毛は、見た目だけの問題だからと軽視することはできません。外見の変化は、仕事を続けるうえで、また日常生活を送るうえでも、とても大きな影響があります。

そこで、ウィッグ(かつら)を購入したり、レンタルしたりするのですが、費用はまさにピンからキリまで。ファッションウィッグなら1万円程度でもありますし、オーダーメイド品だと数十万円するものも珍しくありません。
今回は、ウィッグ費用の助成について、東京23区それぞれの内容を見ていきます。

目次

助成金は、自治体によって1万円~10万円

東京23区の各自治体は、住民ががん治療を受け、その影響によってウィッグが必要になった時のために、助成金の制度を設けています。
がん治療は、医療費だけでも高額になりがちなので、ウィッグ費用の助成金があると、大変助かるのではないでしょうか。

とはいえ、どの区でも同じ金額ではありません。区によって1万円~10万円と、その差は10倍にもなります。

東京23区のウィッグ費用の助成金

(自治体HPより筆者作成)

よく見ると、10万円の区にも2種類あります。
1回1商品の上限が10万円で、1人2回まで、という区(文京区、世田谷区、北区、葛飾区、台東区、江戸川区、新宿区、目黒区、渋谷区)は、最大20万円受け取ることが可能です。
たとえば、12万円のウィッグを2個買ったら、1個につき10万円、合計で20万円の助成を受け取ることができるわけです。

一方練馬区は、2回まで申請できますが、助成金の上限額は合計で10万円です。
上限10万円、自治体のホームページに書かれていても、確認するといろいろな違いがあるので、細かいところまで見ておく必要を感じます。

また、上限額が3万円の区では、ウィッグ費用全額としている区もあれば、費用の70%や50%としている区も。
ひとつ3万円のウィッグ購入の場合、千代田区なら全額3万円の助成、港区なら70%の2万1000円の助成、という具合です。

対象は購入のみ?、ウィッグだけ?

対象としている費用は、購入代金としている自治体もあります。
一方で、レンタルやリースを対象としている自治体も。
抗がん剤治療によるウィッグが必要になる期間は、1年以内の人も少なくありません。レンタルを活用するのも、合理的な選択と言えますが、助成金に差があることも見逃せません。

また、対象となる品物が自治体によっても違いがあります。
ウィッグだけではなく、胸部の補正下着を対象としている自治体は多く、足立区や豊島区はウィッグでは1回の上限額がそれぞれ3万円と1万円ですが、胸部補正具では別途助成を受けることが可能です。

ウィッグの購入前、申請前に窓口で確認すると安心

ちなみに、ウィッグの助成は、ウィッグ本体と、ウィッグの装着時に皮膚を保護するために必要なネット(インナーキャップ)の費用が基本的に対象ですが、ブラシなどのケア用品は対象外です。
スタンドは対象外とするところが多いのですが、千代田区は対象としているようでした。

助成金申請は、購入やレンタルの費用を支払った日(領収証の日付)の翌日から1年以内とする区がほとんどですが、今回調べたところ、大田区は6カ月後の月末まででした。
「落ち着いたら申請しよう」と思っていても、気づけば抗がん剤治療で6カ月経過していた、ということもあり得ます。対象となる助成金は、しっかり活用したいですね。

自分がこれから購入するウィッグが対象になるか、念のため自治体の窓口に電話などで確認しておくと安心です。

治療を続けていくには、情報が大切です。
有益で確実な情報を得て、納得できる医療を受けたいですね。

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